
セカンドシングル「Eight Hundred Years」は過去と遺産をテーマに、人間の内面的葛藤を描いた1曲。
イタリアのハードコア・バンド Regrowth(リグロウス) が、近日リリース予定のフルアルバム『A Story Worth Listening To』からのセカンド・シングル「Eight Hundred Years」を公開した。
本作は“レガシー=遺産”というテーマを軸に、世代を超えて受け継がれるものの光と影を描く。
受け継ぐものは愛や知恵だけではなく、時に偽りや裏切り、苦難によっても形づくられている――そんな人間の歴史に内在する矛盾と痛みを、ダークで内省的な視点から表現している。
曲の舞台は“終末前夜”の世界。
個々人が自らの過去や祖先の歴史と向き合わざるを得ない瞬間を描き、世代を越えて続く“800年ごとの橋”という比喩を通じて、人間の宿命的な連鎖を表現している。
映像作品は Marco Camarda と Paolo Angelo Loi によるビジュアライザーとして制作され、崩壊していく世界の中で孤独に記憶と対峙する人間の姿を映し出す。死の間際のフラッシュバックのような映像構成が、楽曲の緊迫感と感情の重さを視覚的に補完している。
現代社会に蔓延する不安や暴力、不正義を背景に、「Eight Hundred Years」は“当たり前が崩れていく恐怖”を象徴する楽曲でもある。
人間が生まれながらにして運命の不条理を背負っているような感覚——それがこの曲に通底するメッセージだ。
楽曲は Lorenzo Mariani(Overcore Studio)がプロデュース/録音/ミックスを担当し、Brad Boatright(Audiosiege)がマスタリングを手がけている。