
イタリアとイギリスをルーツに持つハードコア/パンク・デュオ Second Youth が、長い沈黙を経て新作EP『Only Child』を発表した。全5曲で構成される本作は、彼らにとってこれまでで最も成熟し、率直で、個人的な作品となっている。
Second Youthは、ハードコア/パンク・シーンのベテラン2人によって結成され、スピード感のある楽曲、力強いメロディ、そして純粋なエネルギーを軸に活動を続けてきた。だが、『Only Child』ではさらに深く踏み込んでいる。これは過去の延長ではなく、新たな章の幕開けだ。作品全体を通して描かれるのは、孤独、家族のトラウマ、挫折、自己認識といったテーマ。安易な慰めや救済はなく、むき出しの感情が暗く親密な緊張感を伴って響く。その結果、彼らのサウンドはこれまで以上に力強く、真に迫るものとなった。
本作はDanuskのプロデュースのもと、Reef Studiosでレコーディングされ、Anchors Aweigh Recordsからリリースされる。Second Youthにとってこのカムバックは、懐古ではなく、傷跡や覚悟、そして失われなかった衝動を形にしたものだ。
リードシングル「Family Burden」は、そのビジョンを最も明確に体現している。
この曲は、内面的な葛藤や日常に影のようにつきまとう重荷をテーマにした、 visceral(内臓的)な楽曲。
Martina Pastori監督、撮影Edoardo Bolliによるミュージック・ビデオでは、孤立した青年が動物たちと共に田舎で暮らし、徐々に強迫的で謎めいた行動を繰り返す様子が描かれる。映像は不穏な緊張感を高めながら進行し、脆さと痛みを象徴する視覚的メタファーとして、観る者に自身の“影”と向き合うことを促す。
バンドは次のようにコメントしている。
“『Only Child』は、言い訳や救いを求めるレコードではない。これは、今の自分たちをそのまま語る作品だ。汚れていて、直接的で、だからこそ最も本物だと思う。” — Second Youth
『Only Child』は、成長とは強度を失うことではなく、それをより鋭く、意識的で、真にオーセンティックな形へと再構築することだということを、Second Youthが証明する作品となっている。