
ロサンゼルスを拠点とするデュオ、Magic Wands(マジック・ワンズ)が、ニュー・アルバム『Cascades』を10月24日にMetropolis Recordsよりリリースする。
ChrisとDexy Valentineによってナッシュビルで結成されたMagic Wandsは、ダークなドリームポップ、ゴシックなポストパンク、そして宇宙的ロマンスの錬金術のようなサウンドで知られている。
彼らは2012年のデビュー・アルバム『Aloha Moon』でその魅惑的な世界を提示。グロウするギター、催眠的なリズム、神秘的な詩情で構築された音像は、続く『Jupiter』(2016)、『Abrakadabra』(2018)、『Illuminate』(2020)とともに拡張されていった。
そして、実験性を押し広げた2023年作『Switch』を経て、バンドは新作『Cascades』でさらなる進化を遂げる。今作は、『Aloha Moon』のメロディックなフックと、『Switch』で見せた構造の解体的アプローチを融合。幻想的なサウンドスケープの中で、城、庭園、川、森といった風景を思わせる内省的で夢幻的な世界へと聴き手を誘う。ダークなポストパンクの陰影の中にも、常に月光のきらめきが漂う。
すでに公開されているシングル「Hide」「Armour」「Time to Dream」「Across the Water」は、その新作へと続く軌跡を描くもの。それぞれが過去と現在の狭間を揺らめくような夢の断片であり、デュオ特有のシネマティックな空気感と天体的なメロディに彩られている。
『Cascades』は、変化と内省、そして遠い地平への憧憬をテーマにした作品だ。
結成から10年以上を経て、Magic Wandsの“魔法”は今もなお輝きを増している。
Magic Wands『Cascades』
2025年10月24日発売(Metropolis Records)