
ニューヨークを拠点とする5人組BODEGAが、新曲「Weather Me」を公開した。同曲は、10月9日にChrysalis Recordsからリリースされる4thアルバム『All Inside Aquarium』からの新たな先行曲となる。
ボーカル/パーカッションを担当するNikki Belfiglioは「Weather Me」について、日常的な不満から現実に存在する深刻な問題までが同時に押し寄せる「情報の万華鏡」の中で、何を優先すべきか分からなくなり、日常生活そのものが分断されてしまう状況をテーマにした楽曲だと説明。「その流れに耐えるために、強く立ち続けなければならない」という考えを楽曲に込めている。
『All Inside Aquarium』は全12曲を収録。タイトル曲「All Inside Aquarium」をはじめ、「Weather Me」「Literary World」「Pick up the Check」「Oxygen」「Slow Train」「Combustible」などを収める。アルバムには、Bob Dylanが1979年に発表した「Slow Train」のBODEGAによるカバーも収録されている。
本作では、これまでのアルバムとは異なる制作方法が採用された。過去の作品ではメンバーが別々に録音する形で制作が進められることも多かったが、今回はイギリスに約1か月半滞在し、LeedsにあるプロデューサーMatt PeelのスタジオThe Naveでレコーディング。元教会を改装したスタジオでバンドが同時に演奏することで、これまでの作品以上にライブでのエネルギーを捉えることを目指したという。ミックスはBrightonでTheo Verneyが担当した。
BODEGAのBen Hozieは、バンドを「ポストパンク・バンド」と考えたことはなく、「コンセプチュアルなロック・バンド」だと説明している。これまで2018年の『Endless Scroll』、2022年の『Broken Equipment』、2024年の『Our Brand Could Be Your Life』ではTalking Heads、B-52s、Devo、Sonic Youthといったポストパンク周辺のアーティストとの比較を受けてきたが、『All Inside Aquarium』ではそこからさらに離れ、よりメロディを重視したロック・サウンドを目指した。
Hozieによれば、今回のアルバムでは1980年代後半から1990年代初頭のStone RosesやJane’s Addictionを意識し、リフやギターソロを取り入れたサウンドを志向したという。一方、Belfiglioは、BODEGA自身が幅広い音楽を聴いていることがアルバムの制作にも反映されており、ハードコアの曲の隣にフォークの曲を置くこともできると語っている。
作詞面でも変化があり、これまでの作品で見られた直接的な社会・政治的メッセージから、今回はより詩的な表現へと重点を移している。Hozieは「Literary World」をアルバムの中心的なテーマを示す曲として挙げ、政治的な意識だけでなく、文学的・詩的な視点を持つことの重要性について歌った楽曲だと説明している。また、これまでバラードに限定していた個人的な題材を、今回のアルバムではテンポの速いロック・ソングにも取り入れている。
アルバムの制作と並行して、BODEGAはBen Hozieによる長編映画『Jack London Calling』の制作も発表した。Hozieにとって4本目となる長編映画で、パンクロックを題材にしたロマンティック・コメディとして8月後半からBrooklynで撮影が開始される予定。PriestsのKatie Alice Greer、Peter Vack、GustafのVram Kherlopian、Gustaf/Tea EaterのTarra Thiessen、BODEGAのNikki Belfiglioらが出演する。
BODEGAは7月にニューヨークのCentral Park SummerStageでSpoon、Ratboysと共演し、8月19日にはBrooklynのElsewhere Rooftopでヘッドライン公演を予定。その後、スペイン各地での公演やフェスティバル、LondonとParisでの公演を経て、11月にはイギリスでのツアーを行う。
『All Inside Aquarium』は10月9日にChrysalis Recordsからリリースされる。限定仕様として、7インチ・シングルとCloudy Blueカラー・ヴァイナルを組み合わせたDinked Editionや、Nikki Belfiglioによる手描きの別アートワークを使用したBandcamp限定盤も用意される。